チベット仏教のツンモ瞑想で体温上昇丨後半 

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前半では密教の上級者が実践する「ツンモ瞑想法」による深部体温の大幅上昇が実証されたことを記した。瞑想と同時に強い呼吸法を行うと、僧たちの深部体温は2〜3度上昇し、最高では発熱の範囲に達する場合もあることが判明した。

前半にも記したとおり、研究者たちは体温の変化だけでなく脳内の電気的活動もEEGを使用して測定した。特記すべき点は強い呼吸法を行った際、αリズム(8.5–12.5 Hz)といわれる脳リズムの振動が増えたことだ。おもしろいことに、瞑想中にこの振動が多い時ほど深部体温はより長時間上がり続け、より大幅な上昇を達成した。一般的に外部からの刺激を肉体で感じるときヒトの集中力は落ちるものだが、αリズムの振動が増えることで集中力の低下が妨げられることが認知神経科学で新たに証明された。これにより内部の精神活動に集中できるのである。αリズムの増大に見られるように、強い呼吸法を用いた瞑想の質次第でどれだけ長時間に渡り、平熱を上回る体温まで上昇させ続けられるかが決定するようだ。

要約すると、研究によりチベット伝統で受け継がれる知識が本物であったことを確証された。ツンモ瞑想により体温を実際に上昇させることが出来た。著者はこの能力を活かし、寒い環境への適応、感染への抵抗力の増加、応答時間のスピード速度を上げることで認知機能を向上させるなど、様々な可能性について言及している。しかしこの瞑想を行う者とたちにとっての目標は体温をあげることではなく、集中力とフォーカスを高めることで「深い瞑想状態」を達成することである。(訳:中山葉月

“Advanced Tibetan Buddhist meditation practice raises body temperature – Part 2” PETER MALINOWSKI.

MEDITATION RESEARCH Psychological Science of Meditation, July 19, 2013.

http://meditation-research.org.uk/2013/07/advanced-tibetan-buddhist-meditation-practice-raises-body-temperature-part-2/


中山葉月 | ヨガ翻訳・通訳者 ヨガインストラクター
ハワイとカリフォルニアでの留学後、翻訳者となり契約書、マニュアル、ビザ申請書類などの翻訳を行う。ヨガ好きが高じて全米ヨガアライアンス認定資格を取得。福岡にて英語でヨガを教えるコミュニティーAUMAU YOGAのヨガインストラクター兼マネージャーを務める。バリ島で開催されるヨガアライアンスインストラクター養成コースの日本語通訳を担当。Pre + Post Natal + Children’s Yoga + Teen(産前産後ヨガ・子供、ティーンヨガ)トレーニング修了。ヨガ関連記事やテキストの翻訳経験多数。

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